スズキ・レッツ4Gの調子が悪い
今までに購入したバイクの3台目であるスズキ・レッツ4Gの走行距離は、本日現在で2万Kmを越し、信号待ちなどでアイドリング状態になると、エンジンが停止する様になった。
また、最初にエンジンをかけた時にも、アイドリングの回転数が、通常のアイドル回転数よりも高くなる事があるので、これらの不具合を検索してみると、どうやらスロットルバルブの汚れや、ソレノイドアッシが壊れた時の症状であるという事が判って来た。
レッツ4用 ソレノイド ISC 品番:13420-32G01 |
レッツ4G用 ソレノイドアッシ 品番:13420-32G10 |
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スロットルバルブ | |
裏から光を当てても隙間が見えない状態 | クリーニングで隙間が確保された状態 |
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出典:https://plaza.rakuten.co.jp/sbsbike/diary/200606110000/ |
レッツ4G(CA41A)の不具合な症状
- 信号待ちのアイドリング状態でエンジンが止まるが、すぐにエンジンを掛ける事は出来る。
- 走行中にアクセルを戻すとエンジンが止まるが、すぐにエンジンを掛ける事は出来る。
- アイドリング時の回転数が高めになる。
- アイドリング時に回転数がだんだん高くなる事がある。
不具合解消の試行手順
一度に、考えられる全ての可能性に対して処置をするのではなく、コストが低い順に対処して行く事にする。
- 洗浄系燃料添加剤で、スロットルバルブの汚れが解消出来ないか試してみる。
- エアクリーナー側からキャブレタークリーナーを吹き込んで、スロットルバルブ内と周辺を洗浄して、バルブが全閉でも隙間からアイドリングが安定するだけの空気が流れる様になるか試してみる。
- ソレノイドアッシの交換。
1)洗浄系燃料添加剤を試してみた
まずは洗浄系燃料添加剤で、燃料系統の汚れが解消出来るか試してみる事にした。
「フューエルワン」の使用量は、レッツ4Gの場合は1%以下なので、ガソリンを満タンにした状態で48ccを投入する事になる。
ガソリンタンク容量4.8L×フューエルワン1%=48cc
特に、アイドリング時にエンジンが止まるのは、バタフライバルブの周囲に有る幅の狭い隙間が詰まっているのではないかと考え、取りあえずは手間の掛からない方法で試してみる事にした。
⇒ ワコーズ F-1 フューエルワン 洗浄系燃料添加剤 200ml
⇒ ショーワグローブ No.881 ニトリスト・フィット 100枚入
作業には、軍手よりも、このグローブの方が作業性が良いし、使い捨てなので衛生的。
結果
不具合が解消した。
アイドリング時にもエンジンが止まる事は無くなったし、アイドリングも高めでは有るが安定した回転数になった。
アイドリングが高めになる原因は、おそらくソレノイドアッシに汚れが付着し、正常な動作をしていない様な気がするので、後日、ソレノイドアッシを外して汚れ具合を確認する事と、スロットルバルブも汚れ具合を確認する事にする。
スロットルボディーを外さなくても、バルブの状態を確認する事が出来るアイテム。
2)クリーナーでスロットルバルブ内を洗浄してみる
「1)洗浄系燃料添加剤」の効果がなかった場合に試す予定。
⇒ ヤマハ ヤマルーブ スーパーキャブレタークリーナー 泡タイプ 500ml
3)ソレノイドアッシの交換
「2)クリーナーでスロットルバルブの洗浄」の効果がなかった場合に試す予定。
⇒ スズキ純正 ソレノイドアッシー 13420-32G10 (レッツ4G用)
⇒ スズキ純正 ソレノイド ISC 13420-32G01 (レッツ4用)
レッツ4G(CA41A)のその他のメンテナンス
スパークプラグの交換
レッツ4Gのスパークプラグは奥まった所にあるので、「長いプラグレンチ」が必須だ。
⇒ NGK 一般プラグ (ネジ形/ターミナルなし) CR6HSA
⇒ エーモン プラグレンチ 16mm ユニバーサルタイプ(Amazon.co.jp 限定)
下の画像は、新品のスパークプラグと2万キロ走った後のプラグの比較で、エンジンは調子よく回っているが、節目と云う事で新しいスパークプラグと交換する事にした。
レッツ4Gの場合には、下記の式から算出すると、概ね6,250km毎(5000÷8000=0.625万Km)に交換する事が望ましいらしい。
交換時期計算式
交換時期(万km)=5000(通常プラグ)÷常用回転数(rpm)
エアフィルターの交換
レッツ4Gのエアフィルターは、2007年10月に購入後、一度も交換していなかったので、指で押すと、その部分が凹んだままの状態になる程に劣化していた。
洗浄しても再利用する事は出来そうもないので、新しいエアフィルターと交換する事にする。
「NTB エアフィルター」には、最初からオイルが染み込ませて有るので、そのまま装着してみると、サイズもピッタリで問題なさそうだ。
但し、ガスケットは劣化してバラバラに成ったので、新しい純正品を取り付ける事にする。
⇒ スズキ純正ガスケットの品番:13746-32G00
⇒ NTB エアフィルター ⇐オススメ
参考動画
オイル交換の時期と推奨オイル
エンジンオイル交換時期は、メーカーの取説によると、初回1ヶ月または1000㎞、以降3000㎞または1年となっている。それと、使用環境によっては、早目の交換が推奨されている。
主な使用環境
- 未舗装路での頻繁な走行。
- 短距離走行の繰り返し。
- アイドリング状態での頻繁な使用。
- 寒冷地での使用。
メーカー推奨オイルは、R9000/MA2、R7000/MA2、R5000/MA2、又は10W-40/MBとなっている。
法定速度を守り、30Km/hの速度で走り続ける場合にはそれで良いと思うが、いつもフルスロットルで走る事が多い走り方をする場合には、少し硬めの10W-50を入れておいた方が安心かもしれない。
オイル性能: R9000(全合成油) > R7000(部分合成油) > R5000 (部分合成油)
⇒ カストロール エンジンオイル POWER1 RACING 4T 10W-50
フルスロットルで走る事が多い場合にオススメのオイル。⇐【イチオシ】
⇒ カストロール エンジンオイル POWER1 4T 10W-40 1L
純正エクスターオイルよりもオススメ。
法定速度を守って走る事が多い場合には純正オイルが良いのでは。
ほぼ正確な分量が計れる点とこぼさずに入れる事が出来る。
レッツ4Gは、センタースタンドが干渉するので、一度、トレーで受けてから廃油ボックスへ入れた方が無難。
廃油の処理が簡単に出来る。
⇒ 万能ハサミ
空き缶を不燃ごみとして出す場合に缶を切断するハサミ。
⇒ パーツクリーナー
油汚れがワンタッチで綺麗になるので必需品。
マフラーの交換
購入後12年も経つと、金属製のマフラーは錆びて亀裂が入り、排気パイプの一部からは排気や排気音も漏れて来るので、交換しなくてはならなくなった。
マフラー本体は、純正品だと結構な値段になるので、社外品を見つけて交換する事にした。
中国製の社外品マフラーは、クッションやスペーサー部分が、マフラー本体と一体になった構造なので、パーツを別途購入する必要はなかったが、純正のマフラーと交換する場合には下記表パーツが必要になる。
但し、古いマフラーの取り外し時や、新しいマフラーの取り付け時に、うまく取り付けないと、本体側に付いているガスケットが破損するので注意が必要だ。基本的にガスケットはマフラー脱着の際には交換する物なので、予め準備して置く事をオススメする。
取り付け後の排気音は、気にならない位い静かになったので、社外品でも良かったという所だが、あとは耐久性がどんなものかが気になる所だ。
- 黒丸ゴムの部分は金属になっていた
マフラーの取り外しに伴うガスケットの交換
純正のガスケットは、本体側の溝にはめ込んで固定する事が出来るので、マフラーの取り付けが簡単に出来る。
- 純正のガスケット(正面)
- 純正のガスケット(上面)
- ガスケットの取付前
- ガスケットの取付後
純正マフラーとオプションパーツ
パーツ名称 | 純正品番 | 必要数 | 価格(円) |
---|---|---|---|
マフラー | 14310-32G30 | 1 | 27,000 |
ガスケット | 14181-32G00 | 1 | 259 |
クッション | 09320-12074 | 2 | 540 |
スペーサー | 14773-32G00 | 2 | 626 |
ボルト マフラーボデー固定用 | 09116-08136 | 2 | 251 |
スタッドボルト | 01421-0616A | 2 | 160 |
ナット エキゾーストパイプ固定用 | 09159-06094 | 2 | 663 |
ボルト 6x8 エキゾーストガード固定用 | 09103-06078 | 2 | 274 |
ブレーキパッドの交換
2万キロも走っていると、ブレーキパッドも随分減っているのかなと思い点検してみたら、意外と残っていた。
前輪のブレーキシューを交換する時には、ゴム系のオイルシールやOリングも一緒に替えた方が良いかも。
⇒ 部品番号:54400-32820 シューセット(前ブレーキ)
⇒ 部品番号:09280-12012 リング(前ブレーキ)
⇒ 部品番号:09285-34002 オイルシール(前ブレーキ)
⇒ 部品番号:64400-32810 シューセット(後ブレーキ)
ギアオイルの交換
⇒ ギアオイル
参考動画
⇒ ギアオイル交換
タイヤの交換(後輪)
後輪タイヤのスリップラインが、見えなくなる程になっているので交換する。
タイヤレバーの使い方や、タイヤを脱着時する時のポイントを、解り易く解説しています。
レッツ4Gの標準タイヤ
- 前輪 F80/90-10 35J 空気圧:1.25 締め付けトルク:4.2N・m
- 後輪 F80/90-10 35J 空気圧:1.75 締め付けトルク:120N・m
口コミで、雨の日の滑りくさや耐久性への評価が高い。
必須工具でリムプロテクターも必要。
ビード上げが楽に出来ると評判が良い。
L型のバルブを付けていると、空気の補充が楽に出来ます。
取り付けるバルブの形状と方向に注意が必要
レッツ4Gの後輪は小径なので、空気圧のチェックや補充をする時に作業がしにくい。
その対策としてL型のバルブを付けたのだが、横に少しでもはみ出す様に取り付けると、クラッチカバーの裏側に接触して、バルブの先端が振動する事に依って、バルブが破損したり、虫のネジが緩んで空気が抜ける事があるので、取り付けには注意が必要だ。
空気圧の状態が目視だけで判る様にエアーチェックバルブを付けたかったので、L型バルブは取り外して、結局は標準的な真っ直ぐのバルブを取り付ける事にした。
- L型バルブを装着
- バルブの先端が当たる
- エラーチェックバルブ装着
⇒ ニューイング エアー チェック バルブ NNW-AC001 (170kpa)
パンク修理
ふと、後輪に取り付けたエアーチェックバルブをみると、空気圧が下がっている様なので、コードレスエアーコンプレッサーで空気を補充したのだが、翌日にはまた同じ様に空気圧が下がっていた。もしかしたらパンクかもしれないと思い、洗濯用の液体石鹸を水で薄めて付けてみたら、プクプクと泡が出て来た。
わずかな空気漏れは、目視だけでは判らなかったが、石鹸水を付けてみると容易に発見する事が出来た。
本格的なパンク修理は面倒なので、穴が小さいという事もあり、ホルツ・タイヤウェルドで済ませる事した。
⇒ ホルツ パンク修理剤 タイヤウェルド (小) (ミニバイク・自転車兼用) Holts MH701
小さな穴なら手軽に補修が出来るので便利。
⇒ エ アーチェックバルブ NNW-AC001 (170kpa)
空気圧の状態が常に確認出来るので便利。
⇒ DigHealth 電動 コードレス エアコンプレッサー
空気圧を設定してから操作すると、指定した空気圧で自動的にポンプが止まるので便利。
ドライブベルトとウェイトローラーの交換
走行距離が2万キロを超えているので、ドライブベルトの交換は必要かと。
一般的にドライブベルトの交換サイクルは、原付スクーターで10,000Km、ビッグスクーターで20,000Km位と云われている様だが、口コミなどを調べてみると、純正品の場合は2万キロは使えるらしい。社外品を使うと、少しは安いが3,000Km位で切れたと云う口コミも散見される。
- ウエイトローラーが偏って減っているのが判るが、Vベルトとスライドピースは異常なし
※純正Vベルトの品番が変更になっているので注意。
27601-32G00 ⇒ 27601-32GA0 ⇒ 27601-32G20
ヘッドライトバルブの交換
夜間の道路を走る時に、ライトが暗く感じる事が多くなったので、寿命的にはまだまだ使えそうだが、明るいとされるバルブに交換する事にした。
尚、定格電力が5種類程あるので、間違えない様ご注意下さい。
定格電力:18/18、25/25、30/30、35/35、35/36.5
尚、ヘッドライトの光軸調整は、ライトの真下に有る六角ボルトを緩めて、ボルトを前後にずらして調整します。調整方法は、ライトを上向きにして、数メートル離れた正面から見て、ほぼ水平に照射されていればいい感じになりますが、この方法は自己流の調整方法なので、行う方は自己責任で。
⇒ M&H ハロゲンバルブ 12V35/36.5W ホワイトサファイア PH7
通常のハロゲンバルブ 左:LO 右:HI | |
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M&H ハイパーハロゲンバルブ 12V35/36.5W ホワイトサファイア 左:LO 右:HI | |
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バッテリーの交換
寒い季節には、一度エンジンを掛けそこなうと、何度もセルを回してもエンジンが掛からず、バッテリーが上がってしまう事がある。
セルモーターが勢いよく回らなっく成って来たせいかも知れないが、新しいバッテリーに交換する事にした。
レッツ4Gのバッテリーは、メーカーのサービスデータを見ると「FTX4L-BS」のメンテナンスフリー型のバッテリーになっている。
特にバッテリーは、安い互換バッテリーが多く売られているが、これらのバッテリーを使うと早く駄目になったり、性能が低い為にエンジンの始動性が悪かったりする事を何度も見聞きしているので、安物買いの銭失いにならない様、必ず純正品を使う事にしている。
交換するバッテリーは、メーカー指定の製品「FTX4L-BS」よりも、始動性能の高いグレードのバッテリー「FTH4L-BS」に交換する事にした。
- 種類:FTX4L-BS(古河電池製) メンテナンスフリー
- 容量:12V-3Ah
FT4L-BS、FTX4L-BS、FTH4L-BSの違い
容量、サイズは同じですが、始動性能が異なります。
始動性能が高い順: FTH4L-BS > FTX4L-BS > FT4L-BS
※出典:古河電池のHP
⇒ FURUKAWA [ 古河電池 ] シールド型 バイク用バッテリー FTH4L-BS【純正・イチオシ】
⇒ FURUKAWA [ 古河電池 ] シールド型 バイク用バッテリー FTX4L-BS【純正・標準品】
⇒ FURUKAWA [ 古河電池 ] シールド型 バイク用バッテリー FT4L-BS【純正・廉価品】
⇒ GS YUASA [ ジーエスユアサ ] シールド型 バイク用バッテリー YT4L-BS【日本製・互換製品】
純正部品の注文
パーツリストがあると、車種に対応した純正部品の部品番号が判るので、自身で整備を行う頻度が高い方は備えておくと良い。
純正部品を注文出来るオンラインショップは幾つか有るが、Webikeの方が品揃えも良いし、価格が安い。
※WebikeのTOP画面から【ショッピング】⇒【純正部品】を選択すると「メーカー純正部品」
の見積り入力画面が表示される。
参考になったDIY情報
⇒ レッツ4ミント色どこが悪いの?その3 完結編(アイドリング不調)
⇒ レッツ4のエンジンかからない!よくある原因と修理代まとめ
レッツ4Gの主な整備記録
※オイル交換やタイヤの空気圧調整は随時実施。
走行距離(Km) | 整備内容 | 費用(円) | 実施年月日 | 扱い業者 |
---|---|---|---|---|
0 | 新規購入 | 138,420 | 2007年10月12日 | パイクショップ |
2,000 | ヘッドバルブとテールバルブの交換 | 1,821 | 2014年9月5日 | パイクショップ |
9,300 | 後輪の交換 | 9,300 | 2016年11月01日 | パイクショップ |
12,032 | 燃料添加剤60cc投入 | 1,577 | 2016年8月1日 | アマゾン |
16,849 | ヘッドバルブの交換 | 800 | 2018年10月2日 | アマゾン |
19,143 | 前輪の交換 | 9,300 | 2019年6月18日 | パイクショップ |
20,536 | 燃料添加剤60cc投入 | 1,577 | 2019年8月26日 | アマゾン |
20,580 |
スパークプラグとエアフィルター交換 |
1,600 | 2019年8月29日 | アマゾン |
20,746 | オイル交換 0.8L | 500 | 2019年9月7日 | Webike |
20,854 | 燃料添加剤50cc投入 | 0 | 2019年9月17日 | ※前回の残り分 |
21,042 |
マフラー、ガスケット、クッション、スペーサーの交換 |
6,805 | 2019年9月27日 |
Webike |
21,042 | Vベルト・ローラー・ダンパの交換 | 3,804 |
2019年9月27日 |
Webike |
21,042 | パンク修理 | 981 |
2019年9月27日 |
アマゾン |
21,300 | 後輪の交換 | 2,094 | 2019年10月12日 | Webike |
21,475 | ヘッドバルブの交換 | 3,125 | 2019年10月25日 | アマゾン |
22,311 | バッテリー交換 | 4,930 | 2019年12月22日 | アマゾン |
整備費用の参考価格(バイク店価格)
前輪交換:7,560円、後輪交換:8,640円
今までに購入したバイク
1972年 スズキ 2サイクルエンジン 50cc
1973年 ホンダ CB350 FOUR 350cc
2007年 スズキ レッツ4G 50cc
2013年 ホンダ リード 125cc
2015年 ホンダ FORZA Z ABS OPG 250cc